ヘッジファンド覚えているだろうか、2003年は、日経平均が10000円を割れても底打ちせず、 9000円台、8000円台、そして、ついには7000円台まで下落していったときの ことを。様々な下値メドが次々と破られ、移動平均との乖離率も、あらゆる テクニカルも心理的節目も作用せず、経験則も通用せず、誰も予想しなかった 安値をどんどん更新していったときのことを。 「誰も買わなかったら株価ってどこまで下がるのだろう?」 多くの投資家が、そう思った。しかし、そろそろ底値かな、と思う人が増えていた にもかかわらず株価は下がり続けた。そして、ほとんどの人が株式投資から 離れていかざるを得ないほどの状態になり、やっと株価は底を打ち。最近、 証券会社のヘッジファンドセールスと話す機会が多いのだが、日本株のいわゆる ロングショートで5月に勝てたファンドは非常に稀。プロがしっかりとやられている。 しかも、今まで出したことのないような月間のロスと共に。既にリデンプションの 問い合わせが殺到しているとのこと。当然のことながら、昨年パフォーマンスが よかったファンドに大きく資金が入ってきたのは、昨年末から今年の初め。その後 すぐにライブドアショック、4月も5月もジリ安で大型の資金は今年一切儲かって いないどころか、損をしている。これなら、傷が深くなる前に資金を回収しようとする 動きがあってもおかしくない。株のポーションを減らしているヘッジファンドが 増えているのも実情。外人の資金が逃げている、なんてニュースで言っているが、 目の前で起きているのを今肌で感じている。 |